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熊男によって突き飛ばされた川本シンタ。背中に何かがぶつかる。鼻をつく嫌な体臭。突き飛ばされたシンタを背後でがっちりキャッチしたのは先ほどまでシンタをいたぶっていたメタボリック男だった。


メタボリック男と言えど体はシンタの何倍もの大きさ、身長も172ｃｍのシンタよりもう少し高い。両腕をがっしり抱えられ、羽交い絞めの状態にされたシンタ。男の力はシンタの想像以上で、シンタがどんなにちからを入れても抜け出せないことは明らかだった。


シンタ（どうにか不意を突けば…）


そうこうしているうちに熊男が目の前まで迫ってきており、シンタのいまだにボコボコに割れ、汗でテカっている晒け出された、呼吸の度に伸縮を繰り返すエイトパックの前に立ちはだかった。


シンタは口の端に涎を残しながら憎しみの表情で熊男を見る。腹殴りが好きな二人の男たちにとってこれほどおあつらえ向きな状況はない。褐色のボコボコに腹を割った２４歳の男が、そのボコボコの腹筋に拳を埋めてくれと言わんばかりに羽交い絞めにされ腹筋を晒されている。


熊「じゃあ行くぞ」


シンタは歯を食いしばり、できるだけ腹筋を固め、衝撃に備えた。


ドボオオオ！！！


シンタ「ぐっふ」


腹筋に力を込めた甲斐あって熊男の拳は腹筋に埋まることなく、腹筋の表面で喰いとどまった。


ドゥヴォオオオオオ！


シンタ「うふ」


再びシンタは耐えた。


熊男もシンタが意識を失わない程度に加減をしているが見せかけの腹筋にしてはなかなかしぶといシンタに業を煮やし羽交い絞めをしていた男は、熊男に合図を送り、一旦シンタの腹責めを終わらせると、シンタを羽交い絞めにしたまま狭い部屋の中を少し移動し、あるポイントまで移動した。


羽交い絞めにされたシンタの目の前に置いてあるのはメディシングボール。先ほどから部屋の中に転がっていたものだ。


シンタが「まさか　今度はこのトレーニングボールで腹筋の鍛錬でもするとでも言うのか」そう考えていると男はシンタを羽交い絞めにしたまま、そのまま転がっているメディシングボール目がけ、シンタもろとも倒れ込んだ。


シンタ「や　やめ　…」


ドドヴォヴォオオオ！！！！


８０キロの重しを背に転がっていた固いボールの上に無防備なボコボコ腹筋を突き刺したシンタ。


シンタ「ゲヴォオオオ！！！！」


突然のことで腹に力を込める隙もなく、いまだ８０キロの重しをのせたまま腹にメディシングボールをめり込ませている状態のシンタ。メディシングボールの半分はシンタの逞しかった腹筋に埋もれている。


男「もう１回やるか？」


必至で拒否を示すシンタ。しかしその願いは無残にも敗れ、再び巨漢の男に羽交い絞めにされ、そのときを待った。


シンタ「今度は腹に力を…」


再びメディシングボールの前にたったシンタと羽交い絞めの男。シンタは腹筋を固め、それに備える。そして二人の体は倒れようとしたそのとき、突然羽交い絞めを解いた男はシンタを軽々と持ち上げ、熊男に合図を送った。それに答えた熊男は突如、床に自らの膝を突き立てた。そしてそれに合わせ、シンタを持ち上げていた男はシンタの腹筋の割れ目が熊男の膝に突き刺さるように突き刺した。


ドッボ！


シンタ「うううううううっっ　がはっ」


シンタは喉の奥からこみ上げた唾液を吐いた。


そして暫く腹を抱えのた打ち回った。


男たちはそれを見て興奮した。