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疲労とダメージによってダウンした池松亮。男はいたぶってもリアクションをとらなくなった亮を休ませるため。腹打ちを止めた。天井に結ばれていた黄色と黒のロープは男によっておろされ、亮の体はするすると床に落ちた。前ボタンをすべて飛ばされ、開け放たれ、わずかに脂肪がのり、左右対称に綺麗に六つに割れた腹筋を晒しながら、亮は床の上で意識が遠くなりそうになりながらも胸と腹で呼吸をしていた。


亮はダメージを受けた自分の腹に手を置いた。そしてこれから一体どうなるのか、不安に感じつつ、どうにかここから逃げる手立ては無いかと考えた。


今は男は部屋にはいない。部屋の中に唯一あるドアの向こうに姿を消した。男が部屋を出るときにドアのカギを掛ける音がした。今あの扉へ行っても外へは出られない。まずはこの腕に絡まったロープを男が戻る前にほどこう。亮はそう考えた。


亮（一体どうゆう結び方をしているんだ　全然ほどけない）


男が結んだロープは特殊な結び方で素人が簡単にはほどけないようになっているらしい。かと言ってロープを切れるような刃物も部屋にはない、家具さえもないのだ。あるものと言ったら、ボクサーが腹筋を鍛えるために使うメディシングボール、パンチンググローブ、ラベルの張っていない透明の液体が入った２リットルのペットボトルが１本、そして無造作に置かれた使い古されたサーフボード。


亮（サーフボード？　あいつはサーフィンでもやっているのか？いやでもあの体系でサーフィンなんて有り得ない。）


そのとき仰向けの亮のすぐとなりに大きな影が現れ、一瞬視界が暗くなる。


影「ただいま」


亮（しまった　いつのまにかあいつが部屋に戻ってきていた。色んなことを朦朧とした意識の中で思考してて周囲に注意を払っていなかった）


男「そのロープは簡単にはほどけないよ」


そう言うと男は８０キロ近くはあろうかと思える体重をかけ両膝を屈伸運動をするように唐突にワイシャツからさらけ出された亮の六つに割れた腹筋のボコボコ中央に勢いよく埋め込んだ。


ドムウウウウウウウ！！！


亮「ゴフ！！！！ゲヴォ」


亮は反動で状態をお越し、口を尖らせ、唾を少し放出させ呻いた。


男は亮の薄ら脂肪のついた少し浅黒いシックスパックに両膝を埋め込んだままグリ　グリと動かした。


亮「ゲエ　あああああああああ　ゴフ」


亮は腹筋に男の重い両膝を抱えたままグネグネと悶えた。悶えれば悶えるほど男の膝が亮の腹筋のいたるところに突き刺さり、埋め込まれ、悪循環が続く。仕舞には亮の着ていたワイシャツは殆ど胸筋、シックスパックが露わになるほど開け放たれていた。


自分の腹筋に埋め込まれた膝をどうにかして、抜き取りたい亮、しかし両手が塞がれていて、それもできない。


亮「も　もう　やめ　て　くれ　ウフっ」


グロッキーな表情の亮を見るとメタボリックな男は両膝を挙げた。そして男は亮の手に結ばれたロープに手を掛けるといとも簡単にその結び目をほどいた。


とたんに自由になった亮は自らの腹を抱え、のた打ち回るように喘いだ。


今まで誰かとなぐり合うことも腹筋に打撃をくらうこともなかった新社会人の亮。格闘経験はなく腹筋への打撃に耐えるために腹筋を鍛えてきた訳ではないが、まだ耐えられる自信があった。


亮（もう少し耐えてなんとか逃げる方法を…）


男「よし　立て　まだ行けそうだな」


亮は男の指示を無視する。


男「立てと言っているだろう」


そう言うと男は亮の新社会人らしいショートの黒髪を掴み上げ無理やり立たせた。部屋の隅に置いてあった２リットルのペットボトルを持つと飲み口の部分を持ち手にして、中身が満杯に入ったペットボトルの底辺の突起部を亮の腹目がけて突き上げた。


ドヴォオオオ！


亮「ぐふっ」


男はそのままペットボトルの突起を亮の腹筋へねじりこむ。


亮「うふっ　うふっ　げぇ　かは」


亮の口元からだらしなく涎が垂れた。


そしてペットボトルを腹から話し、再び同じところへ突起を突き刺す。


ドヴォん！


亮「うぅっ」


亮は男に髪を掴まれていなければ立っていることもできないくらい消耗し、男に身をゆだねている。


男からの腹への攻撃が収まると亮の腹筋は呼吸に比例して伸縮を繰り返した。