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【02//2013】
「 はあ はあ はあ 」 「 ぅぅぅ 」
醍五は呻き声が聞こえてくる場所にようやくたどり着こうとしていた。しかし醍五が近づくころにはその声も弱くなっていた。
醍五ももしものときに備え、懐中電灯を武器のように構え身構える。空手有段者の醍五は格闘にもそれなりに自身があった。
醍五 「お… おい! 一矢! 恭二! 返事をしろ! そ…そこにいるんだろ…オレを恐がらそうと思ってるんなら無駄だ…!」
すると突然周囲の灯りが付いた。
醍五 「!!!!!!! なっ!」
醍五がたどり着いた通路の奥は思った以上に広い空間だった。そしてボロボロの病院の地下の壁、そこには手かせを両腕に付けられた男たちの姿があった…。
醍五 「これは 一体!!?? ど! え! な! なんで…」
その男たちの中に醍五は、一矢、恭二、三斗士の姿を確認した。
醍五 「一矢! 恭二! 三斗士! 平気か!? し…四竜!やべえ、ここは…」
醍五が振り向いた先には四竜の姿は無かった。その変わりレスラーのハイレグのような黒いスパッツを着た毛むくじゃらの男がおり、醍五を見てニヤニヤと笑っていた。そしてその足元には四竜と思われるワイシャツを引き裂かれた無残な男が転がっていた。
醍五 「!!!!!!! おま…」
醍五が驚愕し口を開いた瞬間、熊のような男は持っていた鉄パイプで醍五の側頭部を殴りつけた。
ギン!!
鈍い金属音、そして醍五の体はドサっと倒れた。
30分後…。午前3時45分。
醍五 「んんんううう」
業腹 「やっと目が覚めたか、お前が最後の参加者だ…これで待ちに待ったゲームが開始できる」
醍五 「ううぅぅ さ…参加者…??」
業腹 「そうさ、ゲームの参加者。これから始まる腹責めバトルロワイヤルのな」
醍五 「は…はらせめ?? おまえ…なに言ってやがる…こ…これは夢…か??」
業腹 「俺は業腹拳、今日はこのバトルロワイヤルの主催者ってとこだ、お前ら5人は自ら率先してこのゲームに参加した訳だ。お前以外の参加者にはルールはもう説明してある、あとはお前だけだ。みんな了承してくれたよ…」
業腹は四方の壁に取り付けられている手かせを付けられている男たちを見まわしながら言った。
腹に痣を作り頭を垂れぐったりしている者。
体には痛々しい傷が残るが闘志むき出しにそのときを今か今かと待っている者。
無表情に待っている者。
様々な男たちがいる。ただ多くの男たちは上半身裸、またはワイシャツやTシャツがボロボロにされ、腹がむき出しになっているというのは一致している。
醍五もまたその手かせに嵌められた男たちの一人。醍五の両サイドには同じ大学の一矢、恭二、三斗士、四竜が繋がれている。
醍五 「み…みんな大丈夫か…?」
恭二 「ぅぅぅ な なん…とか」
醍五 「一矢、おい、大丈夫か?」
一矢 「………話しかけんな…」
業腹 「オイ!お前私語してんじゃねええ!!」
ドヴォヴォオオ!!!
醍五 「ぐぼおおおおおこっほおうえ」
業腹の放った拳が醍五の空手仕込みの腹筋に深々と突き刺さった。手かせが無残に揺れる。
業腹 「おお、そうだったお前だけダメージが浅いな、お前の腹をもっといたぶってからゲームを始める。」
そして業腹は手かせに繋がれ無防備に腹筋を晒す醍五の腹を殴る。
ズムウウウウウウウ!!!
ドッゴボオオオオ!!!
ドシン!! ドシン!! ズッブン!!
醍五 「うぼおお げっほ ごっぼ こほこほ おうえええ かは」
醍五の口から唾液が飛び散る。腹を殴られ続けている醍五の姿を他の参加者たちは凝視する。
業腹 「おおうううら!!」
ドボオ!!
ドボオ!!
メリイ!!
醍五 「 こっ ぐおっ げぼっ 」
業腹 「逆にハンデ付いちまったかな、わりいな小僧、俺がやっちまったら反則だな」
醍五 「 うえ… 」
業腹 「バトルロワイアル!ではこれから皆さんに 腹の責め合い をやってもらいます!!」
つづく
Category: 腹責め小説
【02//2013】
廃病院1F 醍五(だいご)と四竜(しろう)
醍五 「三斗士~! 恭二~! もう出てこい!! 肝試しは終わりだー!」
四竜 「………」
二人は元来た通路を戻る。院内には醍五の声が木霊している。
四竜 「いない…な、神隠しなどあり得ないから二人とも帰ったに違いない」
醍五 「……仕方ない、一矢の様子を確かめてオレたちも出よう…さっきは咄嗟に一矢の腹を思い切り突いてしまった、許してくれるか分からないが…」
10分後…地下への階段の前。
醍五 「一矢いねえ、さすがにこんなところにいつまでも一人でいる訳はないが…オレたちとすれ違わなかったということは…、もしかして一人で地下へ行ったのか…?」
四竜 「あり得る…一矢は地下にこだわっていた…何か目的があるのかもしれん」
四竜は依然冷静な面持ちで黒髪のストレートの下のメガネをクイっとあげながら言う。
「ぅぅぅ ぅぅぅ ぅぅぅ」 「ぁぁぁ ぁぁあ」
すると突然地下に続く階段の奥から人の呻き声のようなものが聞こえた。
醍五 (!) 「地下に誰かいるのか!? それとも…ゴースト…?」
四竜 「馬鹿、霊などいないといっただろ、これは生きてる人間の声だ。しかも二人以上…、一矢…、それと三斗士、恭二も俺たちを脅かすため先回りしてたのかも知れない」
醍五 「行ってみよう」
二人は醍五の持つ懐中電灯一つで暗闇の階段を下りて行った。
地下フロアにたどり着くと、そこは一切の闇、一切の光はない。
醍五 「四竜、オレについてこい」
四竜 「うむ」
「 ぁ ぁぁあぁ 」 「 ぅぅ ぅうう うう ううぅぅ 」
すると通路の奥のほうから先ほどより大きな呻き声が聞こえた。
醍五 「おくのほうだ…いってみるぞ…」
醍五は安全を確認しながら少しづつ奥へ進む。
四竜 (一矢と恭二たちが争ってるのだろうか?もしそれ以上のことならこの状況は危険極まりない、醍五に伝えよう)
少し暗闇に慣れた目で四竜が醍五の肩を叩こうとしたとき、四竜は突然背後から襲われた。口に布を当てられ、羽交い絞めにされ、ずるずると後ろへ引きずられた。
醍五はそんな四竜の危機を知る由もなく前へ歩を進めている。
醍五と離れた場所で何者かに布を口に押し付けられた四竜の体からは徐々に力が抜け、壁に背をつけ、ずるずると床に向かって落ちる。
完全に四竜の背中が床に接したところで、その何者かは四竜の来ている白いワイシャツのボタンを盛大に弾き飛ばし、四竜の腹を露出した。
細い黒ぶちメガネのインテリ系の四竜に似つかわしくないボコボコの六つに割れた腹筋が露出する。四竜は余った力で何者かに向け無意味に両手を伸ばすがその手を何者かは掴んで答える。そして
ドヴゥ!
四竜 「 こ ほ 」
四竜の両手を掴んでいた何者かはがら空きの腹筋に膝を落とし、めり込ませた。四竜の腹は膝に形に合わせどっぷりと陥没してる。意識の遠のく四竜は呻く声も弱い。
ドッぼ!!
ぼむ!!
ぐぼ!!
ずうむう!
四竜 「 ぅ! ぅ! ぅふ! あぐ 」
四竜の腹に何者かは膝を立ててはそれをまた落としめり込まし、立てては埋め込み、これを十数回続けた。四竜の頬には一筋の唾液が垂れている。
四竜はすでにうめき声もあげなくなり、膝が腹に落とされる度、体だけをビクンと振動させている。
何者か 「わりいな、それじゃお前も参加者の仲間入りだ、業腹さんのもとへ連れてくぞ…その前に」
そう言って何者かは最後に四竜のすでにボコボコに制裁を受けた腹に両足の体重を込めたフットスタンプを見舞った。
ドッッッッッヴォ!!
四竜 「 こっほ 」
そして何者かは意識のほとんどない四竜のシャツの首元を掴みずるずると引きずり廃病院の地下通路の奥へ消えて行った。
Category: 腹責め小説